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不思議な部屋があります。
この部屋は室温によって広さが変わり、それに合わせて定員も増えたり減ったりします。例えば、室温25℃では定員は231人、19℃では163人です。
今、室温25℃の部屋には200人の人が入っています。しかし、室温がどんどん下がって19℃になったたために、部屋の広さが狭まり、追い出される人が出てきました。
① 部屋から追い出された人数は何人でしょう?
② 初めの室温25℃の段階での、部屋の収容率(定員に対して何%人が入っているか)はいくつでしょう? 小数以下第2位を四捨五入して答えなさい。
……中学3年生や一部の中学2年生は「おや?」と思うかもしれませんね。もしかしたら、中学1年生でも何かに気づく人がいるかもしれません。
答えは以下の通りです。
① 200-163=37 37人
② 200÷231×100=86.58… 約86.6%
解けましたか? この問題は、特別な知識がなくても計算方法さえ分かれば、小学生でも解けるようになっています。
では、ここでもう一つ問題です。
上の問題文は、何のことを話しているのでしょうか?
ピンときた方もいると思います。正解は、中学2年生の理科で習う露点や飽和水蒸気量、湿度のことです。
・部屋=(1㎥の)空気
・定員=飽和水蒸気量
・室内の人数=空気中に含まれている水蒸気量
・追い出された人数=露点に達して出てきた水滴の量
・収容率=湿度
ということになります。
更に、①の問題に限って言えば、中学1年生で学習した溶解度と再結晶の話にも通じてきます。
この場合は、
・部屋=水
・定員=溶解度
・室内の人数=水にとけている物質の量
・追い出された人数=再結晶によって出てくる結晶の量
ということです。
ここからわかるように、中1の溶解度の単元と中2の飽和水蒸気量の単元とは、実はやっていることはほとんど同じなのです。つまり、中1の段階で溶解度をちゃんと理解しておけば飽和水蒸気量のところで苦労することはあまりなくなるし、逆に中1で溶解度が苦手だった人も中2でもう一度理解しなおすチャンスがあるわけです。
そしてその際に、上で紹介したたとえ話を念頭に置いておけば、もしかしたら理解が及びやすくなる……かもしれません。
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