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先日、とある生徒から「先生、これって正解ですか?」と言って見せられたノート。
そこに書いてあったのは、「私は昨夜10時に寝ました」という文を英訳する問題で、模範解答は「I went to bed at ten last night」。そして、生徒の解答は「I slept at ten last night」……
「Sleep」と「go to bed」はいずれも「寝る」という言葉として中学で習う単語ですが、思えばその違いまでは教えてもらわなかった記憶があります(その生徒も「使い分けは習ったことがない」と言っていました)。そのため、どっちを使うかはなんとなーくで判断している子が多いと思います。
簡単に説明すると、「sleep」は「寝ている(という状態)」、「go to bed」は「眠りにつく(という動作)」を表しているという違いがあります。日本人にとってこれが分かりづらいのは、日本語ではいずれも「寝る」の一言で片付くからですね。
具体例を挙げると、「私は昨夜10時に寝ました」と「私は昨夜8時間寝ました」という二つの文は、日本語だと「寝る」という動詞一つで両方とも成り立ちますが、英語だと「I went to bed at ten last night」と「I slept for eight hours last night」といった具合で言葉を使い分けなければなりません。
というわけで、冒頭の「I slept at ten last night」は言わんとしていることは分かりますが、文法的にはちょっとおかしいです。例えていうなら、日本語で「私は昨夜10時に睡眠しました」と言うようなものでしょうか(笑)。 口頭での会話なら相手は意味を汲み取ってくれるとは思いますが、テストで書いたら×か△になります。
……といった具合で、ある言語ではたった一つの言葉で表されるものが、別の言語だと二つも三つも使い分けなければならないというのは、実は結構よくある話です。例えば、上の話以外にも、日本語と英語では一人称の数に大きな違いがあります。
その原因は種々あるのですが、やはり大きな要因の一つは、その言語がどういった文化の中で培われてきたか、という歴史的背景でしょう。
こういった言語における同じものを表す語彙の多寡についてはまだまだおもしろい話がたくさんあるのですが、これ以上書くと長くなりすぎるので、また別の機会にしたいと思います(笑)
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