個別指導で名古屋市・豊田市・蟹江町を中心に学習塾を展開する個別指導のキューブ・個別指導塾ピックアップ
BLOG

中部大学教授 CUBE特別顧問
深谷圭助先生
今、私が取り組んでいる研究に「教科書コーパス」を活用した教科書語彙分析があります。
教科書の文章を単語毎に、品詞情報のタグ付けを行い、特定の単語の出現状況を瞬時に調べることができるシステムを構築し、隠された教科書の性質を明らかにする研究です。
この研究の一環として今、書いている論文は、中学校社会科歴史教科書(全6冊、育鵬社、教育出版、日本文教出版、山川出版、帝国書院、東京書籍)の中にある「なぜ」という副詞がどのような頻度で、どのような文脈で用いられているかというものです。
「なぜ」の出現頻度が最も少ないのは、育鵬社と教育出版で12回、最も多いのが山川出版で114回でした。この差は一体何によるものなのでしょうか。
育鵬社と教育出版の教科書と山川出版の教科書では、明らかに教えたいものが異なることがわかります。
それは、教えたい「歴史に対する態度」が異なるということです。
育鵬社や教育出版は、「歴史を含めた日本を愛する態度」であり、山川出版は、「歴史を科学ととらえる態度」であると言えます。育鵬社や教育出版の歴史教科書のつくり方と、山川出版社の歴史教科書のつくり方が明らかに異なりますが、両方とも「教科書検定」というハードルを越えてきていることに注目してほしいと思っています。
つまり、こうした重要なことは教科書検定では問うていないということになるからです。
検定教科書であっても、その教育コンセプトは全く異なることが、教科書コーパス分析で明らかにされています。今後もさまざまな教科書分析を行っていこうと思っています。
COPYRIGHT © Shingakuzyuku CUBE ALL RIGHTS RESERVED.