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皆様は菊池寛の『恩讐の彼方に』という作品をご存じでしょうか。
これは簡潔に言い切るなら、以下のような物語になります。
かつて悪事を働いた江戸の武士「市九郎(いちくろう)」は出家して「了海(りょうかい)」と名乗ります。
贖罪のため全国行脚の旅に出ていたところ、了海は大分県にある山国川沿いの難所で命を落とす者が多いことを知ります。
事故で亡くなる人を減らすために、了海は一人で洞門の開通作業を進めたのでした。
これを知った人々は了海をあざ笑うばかりでしたがそれでもたった一人で掘り続けて18年、
中津藩の奉行所により石工とともに開通作業が行われるようになりました。
そんな折に、了海のもとに江戸の武士「中川実之助(じつのすけ)」が現れて…
専用の重機を使わずに鑿と槌だけで掘削を続けたお坊さんには感服するばかりです。
ところで、皆様は了海のモデルになった人物が存在することをご存じでしょうか。
その人物の名は「禅海(ぜんかい)」といい、彼もまた地域の石工と協力し、
30年かけて「青の洞門」を開通しました。
ちなみに青の洞門は大分県の中津市に実在する洞門で日本最古の有料道路として知られています。
禅海は中津市では橋やスポーツセンターの名前に登場するくらいよく見かける名前で、彼の行いを後世に
残そうという地域の人々の思いがよく表れているといえます。
勉強についても禅海のような態度が必要と私は感じています。
勉強は一朝一夕では身につかず、自分のものとするには長い時間がかかります。
ですが、諦めずにコツコツ続けることができれば、いつの日かその努力は自分に良い方面で返ってくるものです。
今後必要になる力はひょっとしたら禅海のようなコツコツやり続ける力かもしれません。
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