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「現代語の由来」
中部大学教授 CUBE特別顧問
深谷圭助先生
言葉は、日常の中にあります。
身の回りの言葉について少し深く考えてみる習慣を身に付けることをお勧めします。
言葉の勉強は、国語の教科書や問題集の中だけでするものではありません。
例えば、私たちが普段耳にする言葉に「逆切れ」という言葉があります。
皆さんはこの言葉を知っていますよね。
この言葉、今やほとんどの日本人は理解している言葉なのですが、歴史は意外に新しい言葉なのです。
通説によれば、「逆切れ」は、1998年3月29日放送、人気漫才コンビダウンタウン松本人志さんが「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」という番組でその言葉の解説をしたことによって世間に広まったと言われています。
同番組で松本さんは、当時、一部の人々に使い始められていた「逆切れ」について解説し、「相手にキレられていなければ、『逆』とはいえへんやんか」と話しました。
本来、相手が怒っている(または、今にも怒り出しそうな)場面で、自分の方が逆に怒り出すことによって相手の有意な立場をうやむやにし、怒られなければならない人が、怒る人に対して逆にキレる(怒る)ことによって、叱る叱られるの関係を逆転させてしまうというテクニックとの説明を松本さんが同番組で行ったことから、世に広まったと言われています。
松本さんは、相手の怒りの有無に関わらず、突然怒ったり、激高したりする場面を「逆切れ」と呼ぶ人に対して、この番組において、懸念、違和感を示したとのことです。
蛇足ながら、面白いことを言ったつもりが全く笑いをとれなかったことを「すべる」と表現したのも、ダウンタウンの松本人志さんと言われています。
松本さんは、漫才師として、世間の人々の様子を観察する眼力がすばらしい。
人々の言葉の使い方について、するどくつっこみを入れるあたり素晴らしい。
新しい言葉が生まれる背景として、テレビやインターネットがあり、流行語大賞も、スタートした1980年代当初は、コピーライターの作った商業的なフレーズ、テレビコマーシャルなどがけん引していましたが、現在では、インターネットから生まれた流行語が多く、それらの中でもしっかり世の中に定着する語も現れ始めています。
新しい言葉の由来などについて、何となくノリで使うだけでなく、松本さんのようにその元来の意味などにも関心を持つようにすることは大切なことです。
ぜひ見習ってほしいものです。
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